聴覚障害を持った小学生の女の子が、重機による事故で亡くなった事件。
障害があることを理由に、将来働いて得られただろう賃金が、健常者の60パーセントと、加害者側の保険会社に主張されていた裁判。
85パーセントが妥当との判決。
賠償金、お金じゃない。
お金じゃない。
交通事故で我が子を亡くすと、次は命をお金で計算すると保険会社に言われる。
心がこれでもかというほど殺される。
聴覚に障害があっても懸命に生きていた娘さんの生きた証を認めて欲しかったのかなと感じた。
(次女が履いていた靴)
私が経験した時の気持ち。
亡くなった命は、どうやっても元に戻ることは出来ない。
お金で解決するしかないんですよ!と保険会社の担当者に言われた。
けれども、そのお金で解決に世間(保険会社)は進んでいくけれど、気持ちがぜんぜんついていかない。
元気だった我が子が突然、交通事故で亡くなり、その事実に向き合うことが精一杯の中、警察、検察、裁判所などと関わり、保険会社(民事)とのやりとりもある。
交通事故の被害者遺族であっても、司法などの専門家と関わったことがない人がほとんど。
その中で、急に対応を求められるのだ。
うちは加害者が無保険、過失割合10対0。
この場合、私の保険会社は関与出来ない。
最終的には、人身傷害保険、搭乗者傷害保険に加入していたので、私の保険会社から賠償された。
仕事で自分の車を使っていたので、手厚く保障をつけていた。
逸失利益とは、将来得られただろう利益のことで、働いて得られただろう収入のこと。
もちろんここから、一括払いするから利息は差し引くよ。
生きていたらもろもろ費用もかかるよねということで(ライプラニッツ係数)引かれた金額が支払われる。
次女の場合、女の子なので男の子より金額は低く、高卒で働いた平均賃金で計算された。
専門学校や大学に行っていたかもしれない。
かもしれないは一切認められない。
私は、生きていたこの世に確かにいた次女を否定されたような気持ちになった。
心がついていかない。
うちの場合は、次女の父親への相続もあったので、法律とは…と、もう本当にしんどかった。
離婚して、ひとりでお子さん育てている方。
こんなことはあってはならないけれど、お子さんにもしものことがあったら、保険金の半分は別れたお子さんの実親にあります。
逸失利益って何だよ!
泣いてもわめいても、亡くなった命は戻ってこない。
納得など出来ないけれど、納得して生きていくしかない。
保険金たくさんもらったのでしょう?と聞いて来た人がいた。
二次被害にも苦しめられた。
おそらく、ご想像されているほどたくさんではない。
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